おいしい健康日記

株式会社おいしい健康で働くメンバーの活動と想いの記録です。

人生最期までおいしく食べるために

おいしい健康スタッフの丸山です。こんにちは。

今回はご縁があり、在宅診療をされている笑顔のおうちクリニックさいたま院長、宮地先生と、以前から計画していた試食会を開催しました。

医師、訪問看護師、管理栄養士、福祉用具専門相談員の方々に参加いただき、高齢の方や摂食嚥下障害をお持ちの方に対して「人生最期までおいしく食べるために」どうしたら家庭でできるようになるのか、多職種の方々と調理から一緒に体験してみました。

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写真中央、宮地先生は三角巾持参!

病院で入院している間は栄養管理された食事が提供されますが、家庭においては生活環境、経済状態、疾患、介護力など、一軒一軒異なります。

その要素を考慮しながら、食べ方を提案する方法を、まずは自分たちで作って食べてみるところからやってみようと、普段料理をされない男性もエプロンをつけて参加してくださいました。

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今回のテーマは4つ。それぞれのメニューを作ってみました。

・手軽にできる「少量高栄養」:食べられる量で高栄養になるよう工夫する

・いつもの食材の「簡単アレンジ」:食べ慣れたもので高栄養になるように工夫する

・食べたい!を叶える「きほんのやわらかお肉」:食べやすいお肉の素を作ってみる

・買い物の時に思い出して欲しい「商品の選び方」:目的に合わせた商品選び

作ったレシピは「おいしい!」と好評でしたが、そこは現場を経験されている方々。噛む力、飲み込む力がどの程度の方だと食べられるのか、食べる姿勢などの食べさせ方も大切、誰が対処の人まで食べ方を伝えるのか、といった様々な角度の意見が出てきました。多職種だからこその視点で気づきがたくさんあります。

誰でも、自分が将来食べられなくなるとは思っていないと思いますが、実際に在宅医療をされている方々のお話を聞くと、自宅で満足に食事ができていない人がこんなにも多いのだと驚きました。先生方も「どんな食事をおすすめしていいか困り果てている」といった状況だといいます。

印象的だった言葉が

「3年、4年長く生きるためにも、今日おいしいものが食べたい」

患者さんにそう言われると。大変なテーマだと思いますが、自分たちの手でおいしいものを作ってみる・食べてみるといった楽しい体験を通して、それぞれが何ができるのか話し合うのはとてもいい機会だと思いました。

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写真左下。ねりごまペーストとめんつゆで作った「たれ」は、やわらかく煮た野菜にかけても。ねりごまペーストと豆乳、ゼラチンで固めた「ごま豆腐」もおいしかったです。