おいしい健康スタッフの丸山です。こんにちは。
おいしい健康ってサービス作る以外に何をしているの? ということを少しご紹介させていただきます。
私たちは患者さんや高齢者の方に向けて、病気や高齢になってもおいしい食事を召し上がっていただきたいという想いからレシピや献立のサービスを提供しています。
「病気の家族のためにレパートリーが知りたい」「 塩分制限があるのでレシピが知りたい」
といったご要望もよくいただきます。実際に家族の食事を作っている方や、ご病気がある方の食事の悩みを知ることは私たちにとっても大切なこと。そこでインターネットだけではなく、実際に患者さんとお話したり、イベントに参加させていただいたりとリアルな活動も増えてきました。
今回は2017年11月3日(祝・金)、厚生中央病院(東京・目黒)で開催された「がん暮らしフェア2017」の様子をご紹介させていただきます。
このイベントは、がん治療中でも、心地よく暮らしたい、できるだけ仕事もしたい。そんな患者さんやご家族のための、暮らしの知恵や工夫を集めた展示や、がん治療をしながら働いている当事者による体験トークショーなど1日盛りだくさんの内容です。
おいしい健康では「美味しく食べる」というコーナーに出展し、管理栄養士が開発したおすすめのレシピを作ってきました。
ご紹介したレシピは2品。
昆布のとろみと豆腐で口当たりなめらかな「昆布と豆腐のとろーりスープ」
砂糖は使わず甘酒の自然な甘みに牛乳とレモンを入れてさっぱりと仕上げた「甘酒ミルキーレモン」
ブースでは厚生中央病院の栄養科の方が手作りしてくださったポップも。どちらも特別な器具は必要なく、準備する材料も少ないのでとても作りやすいレシピです。
簡単に作れて飲みやすいですが、栄養もきちんと取れるように考えました。
来場された方に実際に飲んでいただきました。
当日参加されたのは約450名以上。私がお話させていただいた中でも、ご自身が治療中の女性や、近くご家族が手術をされるという親子でいらした方など色々な方が来てくださっていました。
「味覚が変わって味が濃いものしか食べられない。何を食べているか分からない。そんな時どうすればよいのか情報が欲しい」
「母ががんになり、今は舌でつぶせるものしか食べられない。どんどん痩せていってしまう。食事のレパートリーもおかゆかスープくらいしか思いつかない」
といった食事についてのお悩みも直接お聞きできました。食べることは好きだけれど、病気の症状や食事の制限によって普通に料理ができなくなり、どうしたらいいのか分からない、と困っている方がこんなにもいらっしゃること、改めて食事はどんな人でも生きていく上で大切な要素だと思いました。
食べる側、作る側、その両方で悩んでいらっしゃるということが皆さんのお話を聞いているとよく分かります。
食べる人が「食べてみたい」と気分が明るくなるような食事、そして作る人が「これなら簡単にできそう」と負担なく作れる食事、お互いの気持ちに寄り添う工夫がされたおいしい提案。それをおいしい健康の管理栄養士と共に考えていきたいと、改めて気づかせてくれたイベントでした。